第95回「君の思い描いた夢 集メル HEAVEN」GARNET CROW
なかなか、風邪が抜けないまま過ごしています。5月が終わってしまったよ。6月は、気持ちよく元気に暮らしたいな。今日、紹介するのはGARNET CROWの「君の思い描いた夢 集メル HEAVEN」。
●GARNET CROW(がーねっとくろう)って?
(→公式サイト)
中村由利(なかむらゆり)Vo,Songwriting:1977年07月04日生
AZUKI七(ななあずき)Lyrics,Keyboard:1970年07月29日生
岡本仁志(おかもとひとし)Guitar:1976年06月12日生
古井弘人(ふるいひろと)Keyboard,Arrange:1967年02月07日生
倉木麻衣のインディーズデビューに向けて集まったミュージシャン、中村由利、ASUKI七、古井弘人、岡本仁志が、意気投合し1999年、ユニット誕生。
11月に、インディーズミニアルバム「first kaleidscope〜君の家に着くまでずっと走ってゆく〜」をリリース、2000年3月、「Mysterious Eyes」でメジャーデビュー。AZUKI七は、DEENやWAGへの詩提供。吉井は、ZARDや宇徳敬子などのアレンジャー。岡本は、スタジオギタリストとしてZARDの作品などに参加。耀かしい経歴を持つ実力派の3人が、中村の生み出すセンシティブなメロディラインに、絶妙な味付けをしている。
■歌のテーマとなるもの
歌詞に登場する耳慣れない言葉「ノヴァーリス」。もちろん、知っている人も多いと思うけど、私は初耳だったので調べてみた。ノヴァーリスは、1772年に生まれ29歳という若さで夭折した作家。そして、彼の未完の小説の名が「青い花」。この歌詞の作者が、ノヴァーリスを好きだったのか、彼の生き方に共感をしたのか、あるいは、テーマとして適切だとして選んだのかは分からないが、約300年前に、死した人物の生き方が今に通じるというひとつの例となっている。
あの夢この夢 君にもみえるかな
青い花を 咲かす ノヴァーリスの扉を
大切なものをなくして
哀しみにただ 心が枯れ
「大切なものをなくして」は、彼の悲恋を象徴しているようだ。彼はゾフィー・フォン・キューンという少女と出逢い恋に落ちるが、彼女は病に冒され亡くなってしまう。その時の、彼の心の動きのようにも思える。
■それぞれの価値観
法律や常識やマナーなど、世の中にはいろんな規定がある。もちろん、それらは守られるべきだし、守った上での話だが、人は自分の中にもそれぞれの規律を持っている。そして、日々その規律に沿って生きている。だから、時に他人とは分かり合えなかったり、ケンカになったりもする。だけど、すべての人と分かり合えるなんて無理。どこかドライにならざるを得ない。
人々はそれぞれの正しさをもって 生きているからとても
幸せの形さえも どこか とりとめもなく
そして、幸せに関しても人それぞれ。お金が幸せを運ぶと信じる人もいれば、名誉がそうだという人もいる。そして、穏やかな日々こそが幸せと思う人も。そう、幸せの感じ方も、個人の中の満足するツボによって決まるのだ。だから、他人がとやかく言うのは難しい。
公開:2005/06/03 TEXT・みど(c) 2003 RGS680,all rights reserved.