第40回「瞳をとじて」平井堅
さて、生活は通常モードに戻りましたか? もしかして、ゴールデンウィークに働いて、今お休みっていう人もいるかもしれませんね。働き方は人それぞれ、自分らしい働き方が大事だと最近つよーく思っています。さて、本日は、平井堅の「瞳をとじて」です。
●平井堅って?
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平井堅(ひらいけん):1972年01月17日生 大阪生まれ三重育ち A型
1992年、Sony Music Entertainment Audition〜Breath〜においてファイナリストに選ばれる。1993年、Sony Recordsと契約。1995年05月13日「Precious Junk」でデビュー。フジテレビ系ドラマ「王様のレストラン」主題歌となる。2000年01月19日、8thシングル「楽園」発売。FMでのオンエアがきっかけとなり、大ブレイク。2002年08月28日、16thシングル「大きな古時計」発売。
■未練? いや、純愛?
250万部を突破し、大ヒット小説となった『世界の中心で愛を叫ぶ』。もちろん、私もチェック済み。「瞳をとじて」は、この映画化にあたり書き下ろされたバラードだ。映画については、今テレビで流れているCMを見るたびに心にズンとくる個所がある。それは、主人公が高校生の時の回想部分で、愛した彼女を旅行に連れていきたくて空港行く、しかし空港で彼女が倒れてしまう、そこで、森山未來演じる主人公が「助けてください」と叫ぶあのシーンだ。本で読んだ時より映像を見て、強く迫ってくるものを感じた。あのシーンのために映画館に行きたいという気分になっている。すでに公開しているな。
前置きが長くなってしまったが、映画の主題歌として、この歌詞を見ると、第一印象と感じ方が違う。歌いだし部分の歌詞は、取り方によっては、未練? と思う瞬間があるが、映画のシチュエーションを思えば純愛? と思うこともできる。愛した人を亡くした時、その傷を癒すには多くの時間がかかる。だから、たとえ彼女と共に目覚めた記憶がなくても、頭の中で彼女が成長していき、こんな言葉になるのかもしれない。
朝目覚める度に 君の抜け殻が横にいる
ぬくもりを感じた いつもの背中が冷たい
居るはずのない人を思ってしまうこと。それは、未練なのか? 二度と会えない別れは、愛が深いほど多くの錯覚をも生む。それは夢の中でなら彼女と会うことができるという可能性からなのかもしれない。
■0か? 100か?
ふたつのものを比べて、どちらがいいか選ぶということは、日々の生活の中でもよくある行為だ。そんな選択は終わった愛にもあった。
いつかは君のこと なにも感じなくなるのかな
今の痛み抱いて 眠る方がまだ いいかな
この選択は、感情の問題だから頭でコントロールできない。でも、せめて頭の中でだけでも、どちらかに決めたほうが精神的に楽になるというのはあるかもしれない。しかし、この歌の選択はかなり極端で酷な話だ。きっと、多くの人は、「君」のことを時々思い出しながらも、目の前にある日々の生活をこなしていくのだろう。そして、本人も辛いけど、そんな過去を背負った人を愛してしまった人もまた辛い。映画では柴咲コウが演じる主人公の婚約者の役だ。
公開:2004/05/14 TEXT・みど(c) 2003 RGS680,all rights reserved.