第57回「クライマックス」スガシカオ
今年の台風は、とにかくすごいですね。数も多いし、勢力も強い。天災には適わない人の力の弱さを感じます。人も自然のひとつだから。いろいろ支配しすぎたんですね。ちょっと、考えてしまいました。ということで、本日は、スガシカオの「クライマックス」。今週から、TOP10以外の曲からもピックアップすることにしました。
●スガシカオって?
(→公式サイト)
スガシカオ:1966年07月28日生 東京都出身
1997年02月26日、1st Maxi-Single「ヒットチャートをかけぬけろ」でメジャーデビュー。5月28日2nd Maxi-Single「黄金の月」発売。デビュー2作目にしてオリコン・シングルチャートにランクイン。1999年10月24日、J-WAVE AWARD 「ベスト男性アーティスト」受賞。2002年春、「夜空ノムコウ」が中学生の歌唱曲になり、教科書に掲載される。
■あくまで、ひとりの男としての視点
30歳でデビューしたスガシカオは、一般人の視点をちゃんと持ったアーティストだ。会社員としての顔も10年弱?くらい経験しているはず。だからこそ、聴き手に伝わる言葉も多い。無意味に夢を語らない。だけど、夢は叶えている。そんな彼は地に足のついたひとりの男だ。それは、この言葉からも伺われる。
ドラマの最終話で 主役じゃない方が
ふられちゃうシーンみたいだ
人は、失恋すると悲劇のヒーロー、ヒロインになってしまう。だけど、その状況をドラマにしたら、主役を演じられるほどドラマチック? うーん。そうではない場合が多いのでは? そう、ドラマで言えば、主役の友人あたりの恋だったりね。ほんの5分くらいで失恋のシーンは終わっちゃうくらい。もっと言うと、その後、主役と飲むシーンで、「実は、彼女と別れたんだ」っていうセリフがあるくらい。そうなのかもしれないな。まぁ、これは、あくまで客観視したときの話であって、自分は悲劇のヒーロー、ヒロインになるのもいい。ただ、人に迷惑はかけないでね。
■あるともないとも言える何か
ちゃんとした答えがあるのは、数学。国語にいたっては、感性によって受け取り方も違う。投げられた言葉は受け手次第。そして、日々の生活のことについてなんて、正解なんてありゃしない。みんなそれぞれ。○も×もない。自分がよければいいし。自分で責任がとれればいい。だけど、不用意に人を巻き込まないこと。それはルール。
こんな時ぼくたちは そこにあるはずの答を
探して 悩んで 泣いて
ほんとは何にもないのかもね
答があるフリをして 風に吹かれるのはやめにしよう
答がある方が、人は安心するみたいだ。それも、自分で考えるより、教えてもらうことを望む。そんなことしたって、すぐ忘れちゃうのに。答えは自分の中にあって、自分で気づくもの。探して、悩んで、泣いて、見つかるものでもないのかもね。「何もないのかも」とも歌われているように、そこには何もないのだろう。自分で作るものなんだろうな。分からない英語を分かった振りで聞いて笑うような生き方はやめよう。
公開:2004/09/11 TEXT・みど(c) 2003 RGS680,all rights reserved.