第38回「彩〜Aja〜」サザンオールスターズ
ゴールデンウィーク(最近は大型連休というらしいですが)突入! 今年は、海外へ脱出する方も多いようですね。私は、お家でゆっくりしています。ということで、今週の曲は、サザンオールスターズの「彩〜Aja〜」。
●サザンオールスターズって?
(→公式サイト)
(→彩〜Aja〜スペシャルサイト)
桑田佳祐(Vocal & Guitars):1956年02月26日生 神奈川県茅ケ崎市出身 A型
原由子(Keyboards & Vocal):1956年12月11日生 神奈川県横浜市出身 B型
関口和之(Bass & Vocal):1955年12月21日生 新潟県出身 O型
松田弘(Drums & Vocal):1956年04月04日生 宮崎県出身 O型
野沢秀行(Percussion):1954年10月19日生 東京都出身 A型
1978年6月25日、「勝手にシンドバッド」でデビュー。今までにない、詰め込まれた言葉、目からうろこの歌詞、曲調にサザンブームが起こる。1979年「いとしのエリー」がヒットし、ロックグループとしての存在を知らしめる。2000年1月発売の「TSUNAMI」が自己最高セールス。第42回日本レコード大賞を受賞。
■春の海は準備の時
サザンオールスターズ、初の春の歌と言われている「彩〜Aja〜」。素朴な疑問は、「あや」なのに何故「Aja」なの? ってこと。知っている人がいたら教えてください。まぁ、それはさておき、海に囲まれた日本は、海との距離が近い国。20歳までには、一度くらいは実際に海に行くだろうし、テレビの天気予報では海の映像が流れることも少なくない。そんな身近な海だから、人はそれぞれの海の思い出を持っている。海水浴の思い出も含めてね。
ひとり季節はずれの海を見つめて
時の過ぎゆくままに募る想い出
季節はずれと歌われた今回の海は春。確かに夏、秋、冬の海の方が歌になりやすいのかもしれないなぁ。春の海は夏へ向けた準備の段階と考えると、夏に起こるだろう熱い恋の準備として、過去の恋を思い、気持ちを清算しているのかと思う。ぬるい風が吹き、その中にひとりたたずむ男は、絵になる? 未練がましささえも彼らの歌のポイントでだから、この際OKとしちゃっていいよね。だって、「夢の中でだけどそばにいて」とまで歌ってもらったら、女冥利に尽きるし、一応「世界中の誰より幸福になってくれ」と幸せを祈ってくれているからね。
■女性を美しく見せる技
恋愛の歌詞には、主に二人の人物が登場する。恋をする男と女だ。その人物の人となりを現す言葉が登場人物を活かしも殺しもする。一人称である「私、僕、俺」で表現される主人公は歌い手と重なる場合が多いが、二人称である「あなた、君」で表現される相手がどんな人間であるかをどう表現するかが、ポイントなのだ。さて、この歌の中ではどうか?
離れ離れでも懐かしくて
頬紅香る薄化粧
君を具体的に表現した言葉はここだけだ。「頬紅香る薄化粧」という言葉。たった短いこの言葉だが、君がどんな女性なのか想像させる言葉となっている。元気一杯でも色気一杯でもなく、ナチュラルでありながら、女性らしさを持つだろう女性像が浮かぶ。サザンが、26年という活動をし、60枚以上のシングル&アルバムを発売しているせいもあり、聴き手にも桑田佳祐がイメージする女性像がなんとなく伝わるようになっているせいもあるのは確かだが。この言葉があるかどうかで、曲を聴く者は、容易に相手の女性を具現化できる。そして、おそらく美しい女性を想像するだろう。桑田佳祐は、女性を美しく見せる言葉の引き出しを持っているようだ。
公開:2004/04/30 TEXT・みど(c) 2003 RGS680,all rights reserved.