第32回「GLORY DAYS」175R
インディーズとメジャーの垣根を一気に取り払った功労者であろう175R。北九州からやってきたこの巨大旋風。一時的なものではなく、確実に力をつけ、着実に足場を固めている。佐久間正英氏という名プロデューサーとの出会いもあるだろうが、本人たちの持続する強い意志があってこそだろう。今後の活躍も楽しみだ。
●175R(イナゴライダー)って?
(→公式サイト)
(→SHOGO(175R)のオールナイトニッポン)
ISAKICK(Ba):1981年03月18日生 福岡県出身 O型
SHOGO(Vo):1980年03月24日生 福岡県出身 A型
KAZYA(Gt):1979年09月06日生 福岡県出身 A型
YOSHIAKI(Dr):1982年12月07日生 福岡県出身 A型
1998年10月結成。北九州を中心にLIVE活動を行う。2001年06月13日発売インディーズ1stMaxi「From North Nine States」は、オリコン初登場43位、インディーズチャートでは3週連続1位を記録。2002年02月06日にリリースした1stALBUM「Go!upstart!」では、オリコン初登場6位現在では35万枚を超えるセールスを記録する。2003年01月16日待望のメジャーデビュー。Major Debut Single「ハッピーライフ」はオリコン初登場第1位。2003年04月16日発売の2nd Maxi Single「空に唄えば」もオリコン第1位を記録する。06月18日発売のMajor 1st ALBUM「Songs」はオリコン初登場第2位となる。12月10日発売の1st DVD「LIVE! LIVE! LIFE?」ではオリコン初登場第9位を記録。
■憧れの先にあるもの
東京という街には、たくさんのチャンスがある。楽しみもある。そして、罠もある。それは、私自身ずっと思っていたこと。たぶん、私が地方出身であることから余計に感じているのだろうが。夢や憧れを持って上京する。さぁ、夢を追うぞ! と思ったとたん、東京という街の楽しさに飲まれてしまうことがある。東京は夢を叶えようとしなくても、そこそこに満足できてしまう落とし穴を持った街だ。夢以外にも充分に自分らしく生きている気になってしまう環境があるのだ。これが、罠なのだ。そして、その罠の中でしばらくの時間を過ごしてしまうと、元々描いていた夢に戻りにくくなる。そこで、この歌詞。
希望という名のこの都会で
夢さえ追えずに不安に押しつぶされてしまう
そう、この部分こそ、夢や憧れを持って上京したあとに、いったん街に飲まれてしまい、ふと我に返った瞬間ではないだろうか? 地方に居るときには明確に見えていたひとつの夢も都会に来ると、他の楽しそうなものと混じってしまって不明瞭になる。最初は楽しいと思った街も、快楽に溺れている自分に気づいた時、不安に変わる。でも、それに気づくことができたとき、その不安を乗り越えたとき、再び始めることができるのだ。
■変わること? 変わらないこと?
彼らは福岡県の出身だ。福岡で活動としていた頃や上京して間もない頃の彼らは、もしかしたら、自分らしさの中に閉じこもって夢を見ていたのかもしれない。上京して時間がたち、インディーズながら注目を浴びるようになり、メジャーデビューする過程の中で、環境は一気に変わっただろう。その過程の中で気づいたことや見えてきたことがこの言葉ではないかと思う。彼らは上手にシフトした。
自分らしさの中に
閉じこもって夢を見た
忘れちゃいけない
変わってく事、変わらぬ事
そうなのだ。コアの部分は変わらないままに、環境に合わせ変わっていくことも時に必要である。そう、夢はひとつ叶えるとそれはすでに古いひとつのものであり夢でなくなる。そして、次の夢が現れる。ひとつ叶えて満足している人は輝かない。最初に描いた夢やその夢で得た地位はすぐに古くなる。時は常に動いているのだから。だから、人は常に進み続けるのだし、そこに自分の存在価値を見つけるのだ。最近、「自分の存在価値がわらない」という若い人がいるようだが、それは、人に与えられるものでも、人からの評価でもなく、自分の中に持つものだ。自分の中にしっかり持った上で、発信していくものだ。そのあとに、人が評価を与える。まずは、発信することが大事。
公開:2004/03/19 TEXT・みど(c) 2003 RGS680,all rights reserved.