前作につづき面白い:透明人間の買いもの(指南役)
紅白歌合戦のゲスト審査員に宮崎あおいが出るそうだ。来年スタートの大河ドラマ「篤姫」の主演だからね。ほかには藤原紀香、陣内智則、新垣結衣やメジャーリーガー岡島秀樹も出演するとのこと。
「大河ドラマの主役は、正直誰でもいい」「最近の宮崎駿を正直微妙と思っている」など、ちょっぴり毒舌ぎみながら「うんうん、そう思う」という共感をよびそうな指摘ではじまるのが指南役(作者名)の「透明人間の買いもの」だ。
「人がモノを買う理由を解き明かす」という前作「キミがこの本を買ったワケ」に続き、今回は「目には見えない巨大マーケット『透明人間』の生態を解き明かす」ことをテーマにしている。ここでの「透明人間」とはサイレントマジョリティのこと。際立った個性があるわけじゃないからマスコミで報じられることもない僕たち透明人間こそが、実際は消費者の大半を占めてるんだというところから始まる内容。
高田真弓さんのイラストをまねて描かせてもらいました。
ジャンルとしてはマーケティングの本なんだろうけど、テレビなどの身近な話題が多く読みやすい。「日経エンタテインメント」を読むような人は好きだと思う。
「大河ドラマの主役は、正直誰でもいい」の話は、タッキーが主演しても視聴率はこれまでの大河とそれほど変わらなかったという事実から、人気者を主役にしてファンが見たところで膨大なテレビ視聴者数に比べれば微々たるものという結論につながる。この場合だとタッキーファン以外の膨大なテレビ視聴者こそが「透明人間」ってことね。
このように「へぇ〜そうなんだ」、「ほぉ〜なるほどね」的なエピソードやうんちくが満載なのだ。
ちなみに「へぇ〜そうなんだ」、「ほぉ〜なるほどね」、「うんうん、そう思う」というのは、商品やサービスを売るための“売れる文章”に必要な要素ということ。この本以外で読んだことなんだけど、まさに指南役の本にはこの要素がつまってるところがイイんだろうな。
キーワード:キミがこの本を買ったワケ 透明人間の買いもの 高田真弓 指南役
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