読書っ子にっき

テキスト&イラスト・芦之由
2008年9月 1日

中谷サンを好きになる:嫌われ松子の一年(中谷美紀)

嫌われ松子の一年(中谷美紀)実は以前に「嫌われ松子の一年」という中谷美紀の本を読んだ感想を書いていたのだが、発表するタイミングを考えつつ今に至っていた。
本日(2008-9-1)、映画「嫌われ松子の一生」がTBSで放送されるということで、やっと載せることができる。ということで、以下「嫌われ松子の一年」を読んでの感想。

中谷美紀はすごく頭のいい人だと思った。そして、華やかに見える女優さんという職業も大変なモノなんだと実感させられた。
「嫌われ松子の一年」は中谷美紀による、映画「嫌われ松子の一生」撮影日記。映画の脚本・監督の中島哲也と中谷美紀との歯に衣着せぬバトルがこの本のウリになっているようだが、読む前に思ったほど壮絶なものでもなかった。まあ、すごく口の悪い二人(失礼)のケンカをはたから見ているような印象。

【イラスト】中谷サンと中島監督
中谷美紀 VS 中島哲也監督

女優さんがどういうことを考えながら演技しているかが手に取るように分かり、スクリーンの向こう側が身近に感じられた。女優さんもいろいろと考えてるのね。女優さんみんながみんな中谷サンみたいに物事を深く考えて、常に努力・勉強している人ばかりでもないとは思うけど。

この本、汚い言葉も多いけど、読後感がさわやかなんだな。中谷サンのねらいなんだろうが、中島監督が27歳のときに考えたという《夢を叶えるには人生は短すぎる。しかし、夢を諦めるには人生は長すぎる》というコトバが最後に印象に残る。巻末には中島監督からの「この本の内容は真実です。中谷さんごめんなさい」というタイトルのスペシャルメッセージが載っていて、ここまで読めばみんな中島監督のことを悪く言えなくなるよなという仕組み。

これを読めば「嫌われ松子の一生」の映画を見たくなる、中谷美紀を好きになる、中島監督も好きになっちゃうと、宣伝効果もバッチリな本なのだ。
それをなしえたのも中谷美紀の文才あってのこと。その後も旅行記を出版したり映画「自虐の詩」の撮影日記も著したりと執筆活動も好調の様子。ブログの女王ならぬ、「日記の女王」という称号を勝手に彼女に与えよう。

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