大人計画の社長ここにあり:大人計画社長日記(長坂まき子)
大人計画といえば主宰・松尾スズキの劇団という印象が強いが、陰で支え続けた社長・長坂まき子なくしてはここまでこれなかったはず。そんなことを「大人計画社長日記」を読んで実感した。
2004年に出版されたこの本は、1988年から2004年までの大人計画と長坂まき子の関わりを綴ったもの。今回読んだ2007年に出た文庫版では、2006年に行われた「大人計画フェスティバル」関連の記録が追記されている。
大人計画ファンや芸能通の人であれば、宮藤官九郎、阿部サダヲ、荒川良々ら劇団員のエピソードを読むだけでもトクした気分になることうけあい。

荒川良々と平岩紙は共演者に人気らしい
特に脚本家としてのクドカンが頭角を現していく過程は、淡々と語られているがエキサイティングなものだった。
クドカン作品でおなじみTBSの磯山プロデューサーが、クドカンや大人計画を見いだしたワケじゃなかったのね。社長の営業努力の結果、磯山プロデューサーに使ってもらえるようになったらしい。
そう、この本で印象に残ったのは、社長がひたすら営業を続けたという陰の努力の部分。大人計画は役者をマネージメントする芸能プロダクションとしての機能も持っており、役者をテレビ局などに売り込む営業は当初社長一人で頑張っていたそうだ。
今では《もう大人計画は、営業なんかしなくても、仕事いくらでもあるでしょう。》なんて言われて営業しにくくなってるそうだが、最初は成果の出ない時期も長かったらしい。それでも、営業しなきゃ可能性はゼロになってしまうと思い、少しの可能性にかけて踏んばって続けたという。うん、この姿勢見習いたいね。
また、この本の舞台となった期間に、長坂まき子は結婚、妊娠、出産と女性としての大イベントも経験している。そんなところから、働く女性、働くママの日記という側面も持っており、そこに共感できる人も多いに違いない。
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