RGS680のTOPへ
お歌詞なしょーこ
ロイヤルガーデンサラダのリスペクトアーティスト・鈴木祥子の
アルバム全曲を「お歌詞なひとこと」の方法論で紹介しようというコーナー
構想3分、完成まで1年以上という超大作になる予定。
1週間に2曲ずつ、アルバム発売順に地道にやっていきます。

●アルバム『水の冠』編・1,2曲目
水の冠ジャケット
水の冠
鈴木祥子
1989.4.21
EPIC/SONY

ただ 帰りたくて 帰りたくて/帰ったのに/町では 何もなかったように/風が吹いて/一日がまた始まる
 
「Swallow」作詞:川村真澄
アルバム『水の冠』1曲目

久しぶりに川村真澄著の小説「まちがい天使」のページを繰ってみた。1989年12月に完成したこの小説の中には、彼女が書く(いた)いくつかの歌詞の断片がある。この「Swallow」は、小説のラストの、「あんなに帰りたくて帰りたくてしょうがなくて、それでこうして帰ってきたのに、この町は何も変わっていない。何もなかったように風が吹いて、そして信号が赤になる」とリンクする。この小説の肝にもなる部分だ。

人生において、人はいつも自分が主役だ。自分の中での変化が世界の変化に思えるときもある。でも、意外に世界は冷静だ。何も変わっていない町に戻る。「なぜ?」と思うこともあるだろう。そんなとき、変わっていない町に合わせてしまうのではなく、確実に変わった自分に目を向けることこそが必要なのだ。(みど)

水晶売りの老人の/細い足を 見つめながら/コーヒーを飲んで わたしは/小さく咳をする
 
「サンデー バザール」作詞:川村真澄
アルバム『水の冠』2曲目

松本伊代が歌った「センチメンタル・ジャーニー」。恋の不安な気持ちを、湯川れい子氏作詞により16歳の少女は「見知らぬ国の 謎の湖 のぞき見たくなる 不思議な気持ち」と歌った。恋の不安は、心を異国へと誘う。

この「サンデー バザール」は、傷心旅行をする女の歌だ。日常生活から逃避することで自分の中の傷から目をそらす。2番で歌われる「本当に迷える迷路を 私は探してる」という歌詞こそ、現実からの逃避を表現した言葉だと私は思うのだ。今、心を痛め、でも、旅に行けない方々は、水晶売りの老人のいる町はどこだろう? そんな空想で、恋の不安から逃避する手も有りだ。そして、一時逃避をしたあとは、上手に現実に戻って欲しい。 (みど)

(2003/4/21公開)

このコーナーに関する感想、ご意見などをお寄せ下さい。

※送っていただいたメッセージはホームページ上に掲載させていただく場合がありますので、おなまえは掲載されてもいい名前(ペンネームなど)でお願いします。e-mailは公開しません。

みなさんのレスポンスがRGS680サイトを作る原動力になります。
是非ともよろしくお願いしマンモス。

おなまえ:
e-mail:
メッセージ:
 

▲このページの先頭へ
[→RGS680 TOP]

(c) RGS680 Mail mailto:[email protected] RGS680のTOPへ