妻の卒業式

テキスト・伊藤緑
2006/03/19

妻の卒業式 第四話

『離婚は罪なの?』

2004年7月19日 21:15~放送
会社を辞めたことが、娘の婚約者の両親にばれた。そこから、娘の結婚も怪しくなる。夫は、婚約者の両親に離婚のことも正式に話すと言う。

■腹をくくった者は強い

娘は思った。父親の退職が婚約者の両親にばれたとき、婚約者が口にしたのは、自分への心配ではなく、親に対する体面だった。自分のことばかり考えている婚約者に腹を立て、「結婚を辞めましょう」と言い出す。

婚約者の母は言う「離婚は大変なことです。世間に対しても大きな声では言えないことです」と。離婚をすることを告げに行った夫と妻は、婚約者の母に一方的に責められる。

妻は思う。以前は、離婚は良くないことと思っていた。しかし、最近は、それだけでなく、離婚しても私は私、一生懸命生きようとしている自分に気づいた、と。

夫は感じる。離婚をすることで受けるマイナスを友人に並べられ、決めた心が揺らいでいると。

妻は夫に言った。娘がかわいそうだとか、申し訳ないとか、ぐちゃぐちゃ言うのはやめて。そんなこと始めから分かっていて、離婚や退職をいいだしのでしょ! と。

娘は祖母の家に避難していた。結婚に対してどう向き合っていいのか分からなくなったと言う。祖母は、自分の目で両親がどう暮らしているか、ちゃんと見るくるようにと告げる。

夫は気づいた。自分のいい加減さに。自分のわがままで招いたことに口ばかりで謝り、行動をしないことに。そこで、古い家具の修復について勉強を始める。そして、妻に、自立を助けると告げる。

婚約者は母と縁を切ってきた。親のことより、自分の気持ちを貫くことにした。

夫は、婚約者に言った。両親と和解して欲しいと。親は子を大切に思っているものだと。

■いただきワード『私は私』

人は、自分を他人と比べる時、自分にとっての正しい判断を見失う。自分は自分であるということをしっかり身体や心の中に持てば、きっと迷うことも少なくなるはず。突然、離婚を言い渡された妻が、紆余曲折を経て、得たのは「私は私」という言葉だった。自分の人生は、誰とも比べることなどできない。

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