読書っ子にっき

テキスト&イラスト・芦之由
2007年5月 9日

ヨン様ブームが生んだミーハー自伝:女はみんなミーハーです。(島村麻里)

女はみんなミーハーです。(島村麻里)この本は、韓流ブーム、ヨン様ブームがもたらした副産物なんだとか。
冬ソナブームのころ、いい年をしたオバサマたちがなぜヨン様に入れあげるのか、女性ミーハー代表として著者に原稿やコメント依頼が相次いだらしい。
そこから、このさい自らのミーハー歴を全部はき出してみてはという話が来て、この本「女はみんなミーハーです。」が生まれたそうだ。

彼女自身は韓流、ヨン様にハマってないにもかかわらず、堀越のり(ハングル検定3級)よりうまく韓流ブームに乗っかったといえるだろう。
そんないきさつから、この本の宣伝文句にはヨン様というキーワードが出てくるのだが、ヨン様関連の話題はちょっとだけしかない。
でも、SMAPがミーハー女性の平均年齢をぐっと引き上げ、それがヨン様ブームにつながっているという考察はなるほどと思った。

8歳でウイーン少年合唱団にハマって以来、グループサウンズ、ジャニーズ、若貴、香港スターと、その時々の旬なアイドルにハマってきたという彼女。同じ時代を生きてきた人には、当時を振り返る意味でも面白い内容だろう。

ウイーン少年合唱団もジャニーズも若貴(をはじめとした相撲界)も、グループものアイドルとして同列にハマれることには、アイドルファンなら共感できるところだ。
男性ミーハーだって、昔はおニャン子クラブに乙女塾、今ならモーニング娘。やAKB48とグループものが大好物。スポーツ界や声優界などの女の子集団をアイドル視しちゃうのも似ている。男女問わずミーハーはみんなグループ好きなのだ。

ということで、著者がヨン様にハマれなかったのは、グループものとして韓流全体をとらえられなかったからかも。
この本は著者の自伝的内容だが、ミーハー現象を分析した本として「ロマンチックウイルス—ときめき感染症の女たち」という本も出すなど、彼女にはまだ韓流バブルは続いていいるようだね。

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