黒革の手帖が鬼退治? だけど…
「黒革の手帖」の初回放送が、同時間帯の「渡る世間は鬼ばかり」に視聴率で勝ったということが、ちょっと前に話題になっていた。
「渡る世間」17.0%に対して「黒革」17.4%(ビデオリサーチ調べの関東地区データ)だったということらしいが、そんなの誤差の範囲じゃん!
ご存知の通り視聴率調査というのはサンプル調査だ。たとえば、「昨日黒革の手帖見た?」と友達3人に聞いて1人だけ見てたら、「黒革の手帖」の視聴率(あなた調べ)は33.3%だ。これを3人でなく、10人、100人と広げていけば、段々信頼性のある数字になっていく。もちろん友達だけでは偏っているので、いろんな世代の人にも聞いた方がいい。と、このような調査を機械を使ってかなりハイテクにやってるらしいのが、視聴率調査会社なわけである。
関東地方では600世帯がビデオリサーチの調査対象ということで、これは統計学的に計算された世帯数なのだろう。その数字の信頼性は高いとしても、サンプル調査なのでとうぜん誤差はある。ビデオリサーチが公表している数値によると、サンプル600世帯、視聴率20.0%の時の理論的な誤差は±3.2%ということらしい。

そこで、冒頭の話に戻ると、たかが0.4%の差なんか調査の誤差の範囲だし、鬼の首を取ったように騒ぎ立てるのはおかしいんじゃないかということが言いたいわけだ。
まあ、そもそも視聴率なんて、テレビ局にとっての、番組にCMを出すスポンサーに対する交渉材料という意味合いが強いものだ。その数字が高いイコール番組の人気が高いと喧伝するのは、ちょっとおかしい。さらに、テレビ業界内で使われるべきデータである視聴率を、一般の人に話題にすること自体が本来おかしいのである。
そこで提案したいのは、テレビ番組を語る上で、視聴率がどうこう言うのはもうやめにしないかということだ。わたしも何度か「視聴率は悪いけどいい番組」というような書き方をしたことがあるが、ただ「いい番組」と書けばよかったわけなのよね。ホームページやブログでテレビ評を書いている方々も、そのへんのことを心の黒革の手帖にでも記しておいていただければうれしい(わたしの自戒の意味も含めて)。
「黒革の手帖」
http://www.tv-asahi.co.jp/kurokawa/
テレビ朝日・毎週木曜よる9時
「渡る世間は鬼ばかり」
http://www.tbs.co.jp/oni/
TBS・毎週木曜よる9時


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