映画プチレビュー:「子猫をお願い」
近くて遠い国での、理解できそうなできなそうな物語
わたしにとっての女の子というものは、日本にとっての韓国のようなものかもしれない。近くて遠くて、理解できそうで理解できない存在…。
「子猫をお願い」は韓国・仁川(インチョン)を舞台にした、どこにでもいそうなフツーの女の子たちの物語。高校時代の仲良し5人組が、卒業してバラバラになってからの友情模様を描いている。
わたしにとっては理解できそうで理解できない女の子同士の友情であるが、でも見ているうちに、ああ、こういうすれ違いとか気まずさってあるよねぇ、と共感できた。そして、5人の女の子たちを、身近でいとおしい存在に感じていった。

近くて遠い国での、理解できそうなできなそうな物語。そう、われわれにとっての幸運は、この映画の舞台が韓国ということだ。
これが日本が舞台だったら、若者を描く上でのアイテム(携帯電話などの小物だったり、言葉遣いだったり)に時代性が見えてしまい、すぐに古びてしまったりウソくさく感じられたりするおそれがある。また、欧米が舞台だと、今度はオシャレな異国に見えてしまい、身近な日常には感じられないだろう。
そういった意味で、街並みも人の顔も日本と似ていて、でもやっぱり何かが大きく違っている韓国が舞台であるからこそ、この映画はリアリティを持って日本人に受け入れられるんじゃないかと思うのだ。
韓国って、日本のパラレルワールドのような存在なのかも。歴史にifはないけれど、もし日本がいくつかの角を違う方向に曲がってきたら、今の韓国のような国だったのかもしれない。見慣れた風景のようでもあるのに、でも何かが違っている、そんな異国を舞台にした青春映画は、日本映画とは違ったリアリティや共感を感じられるんだな。
そうか、じゃあわたしにとっての女の子というのは、パラレルワールドの住人なのかもしれないね。だからずっと女の子との接点がないわけだ…。
なお、登場人物たちが携帯電話でメールを打ったりタイプライターでタイプするときに、建物や机なんかに文字が流れていく映像は必見。ハングルってかっこいい!
おすすメーター:★★★★☆
(映画館で見ました)
「子猫をお願い」
監督:チョン・ジェウン
出演:ペ・ドゥナ、イ・ヨウォン、オク・ジヨン、イ・ウンシル、イ・ウンジュほか
2001年 韓国
子猫をお願いDVD(amazonの商品ページへ)
子猫をお願い・日本公式サイト


状況: