プチレビュー

テキスト&イラスト・芦之由
2005/08/24

映画プチレビュー:リンダリンダリンダ

ペ・ドゥナビギナーはほかの作品も見てね

「電波少年」のヒッチハイクで、チューヤンと伊藤高史がパンヤオ(朋友)として活躍していたころ、チューヤンはカタコトの日本語を話すヘンな外人キャラだった。今ならボビー・オロゴンがそのキャラに近いね。パンヤオのヒッチハイクの模様はチューヤンの地元香港でも放送していたらしく、ゴールしたあと凱旋帰国もしたそうだ。そのときの香港でのテレビを見た人によると、伊藤高史がカタコトの中国語を話すヘンな外人キャラという扱いで、キャラが入れ替わっていたらしい。

前振りが長かったが、映画「リンダリンダリンダ」でペ・ドゥナが演じたソンちゃんも、そんなヘンな外人キャラだった。その国の言葉をカタコトでしゃべることで笑いを誘うのは、パンヤオの例でも分かるように誰でもできることかもしれない。じゃあ、ペ・ドゥナは素のまんま演じたのかというと、そうではないらしい。さすがに韓国ではいくつもの主演女優賞を受賞している彼女、ソンちゃんの演技プランを自分で考えて演じたのだということだ。
笑われるのと笑わせるのは大きな違いである。笑われているようで、実は笑わせているというところにペ・ドゥナの演技力のすごさがうかがえるのだ。いや、でも、ボビーも確信犯的だよな。彼も日本国民に笑われているようで笑わせているよね、きっと。

リンダリンダリンダイラスト

さて、しかし、この映画で初めてペ・ドゥナを見た人には、彼女の抜群の演技力やキュートな魅力があまり伝わらなかったのかもと思う。そんなペ・ドゥナビギナーの人には、ほかのペ・ドゥナ作品を見ろと言いたい。
ドラマ「威風堂々な彼女」は、彼女のキュートさ満載でオススメなのだが、手軽に見れるといえば、DVD化されている映画「子猫をお願い」なんかいいだろう。
「子猫をお願い」は少女たちの心が離れていく様を描いた名作であり、「リンダリンダリンダ」は少女たちの心が近づいていく様を描いた名作ということで、ちょっと題材が似てたりするしね。これ、作詞家・松本隆が書いてたことの受け売りだけど…。

そう、いつのまにか韓流ファンになっていた松本隆は、この映画を見て「ブルーハーツに嫉妬した」と言ったそうな。[→松本隆のサイト内「マツモト・メモ」のリンダリンダリンダレビュー]
しかし、だからといって自ら作詞した歌をパーマンラウム(ペ・ドゥナボーカルの劇中バンド)に歌わせてCD化させた松本隆の職権乱用ぎみの行動力に、わたしは嫉妬した。
この映画で、ペ・ドゥナはシャウトして、松本隆とわたしはシットしたわけだね。

映画の内容に全然触れてないけど、この映画への批評や絶賛の声は、いろんなサイトでもう書かれているので、わたしはペ・ドゥナに絞って書いてみたのだ。
実は試写会やら前夜祭やら舞台挨拶目当てやらで3回もこの映画を観たわたし。観るたびに好きになっていった映画だったとだけ最後に言っておこう。

オススメーター:★★★★☆
(映画館で見ました)

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